【山田】用途を考えて山田を仕上げる楽しみ【自キ】


 デスクでガッツリ使う用途の山田初号機、リビング等で家族がいる中でも使いたい山田弐号機。用途を分けて組んだ私の山田ですが、何も山田に限ったことではありませんが用途を考えて仕上げていくのは楽しいですね。

※山田とは、山田75号(Yamada75 Go)という、堕落猫さんが設計・頒布されている日本語配列対応自作キーボードキットのことです。


 今回組んだ初号機、弐号機は外見上は(ケースを除いて)色違い、軸はタクタイル(弐号機は静音タクタイル)と大まかな特徴は変わっていませんが、使い方と使用感は結構違います。私的には想定通りどころかそれ以上の結果です。とても満足しています。

 山田の長所のひとつ、キット価格の安さは実際のところ「こういうのをやってみたい」というチャレンジの良いきっかけになると思います。これはあくまでも芥川のような人間の話ですが、そこそこのお値段のキットだと、無難に仕上げたいかな……と思ってしまいます。自作キーボードはある程度のリカバリが出来ると思いますが、それでもやっぱり「こんなに投資(という言い方もあれですが)したのに失敗した……」みたいなのって、なるべくなら避けたいじゃないですか。でも、山田くらいのお値段だと「やってみようかな」という気持ちになれるし、キットそのものを破損したとかでなければパーツの買い換えにも(それぞれの予算はあるかと思いますが)余裕が出ます。そこが、やっぱりメリットかなと。
 山田は初めて自作キーボードを組むにも、色々楽しむのにも向いているキットじゃないかなと、初心者としては思うわけです。


 初号機に関しては『デスクでガッツリ使う』というのを想定し、拙い加工技術でケースを自作し、合わせてパームレストも自作しました。軸はタクタイルに興味があったのでタクタイルにして、好きな作家さんが使っていたからとHako Violetを選んでいます。色々失敗もありますし、胸を張って自慢できる仕上がりではありませんが好みな見た目、自分だけの山田にしたという部分で満足度が高いです。使用感としても想像していた以上のもので、初めての自キ経験としては出来すぎじゃないかと思うくらいです。(半田付けはお任せしちゃっていますが)
 ケースを組んだことで見た目にも味わいがありますし、中に詰め物をして打鍵感・打鍵音をチューニングする楽しみも味わえます。『デスクでガッツリ使う』という想定に対して、しっかり役目を果たしてくれていると思います。


 弐号機は山田の良さ、お手軽さ諸々を気に入り、「山田なら2台目を導入しても(お財布的にも)良いな」と思っていたので、初号機を組んでからわりと早くに導入を検討していました。当初は単純にキーキャップで迷った組み合わせのもうひとつ(初号機は黒でしたが、白もかなり悩みました)を実現したい、というだけでしたが、そこから色々検討したり状況が変わったりして、『自宅で持ち運んで、家族が居るところでもそれほど気兼ねせずに使えるキーボード』として弐号機を組みたいと思うようになりました。
 結果的に、シンプルに素の山田に静音タクタイルを組んだだけという状態ですが、軽いキーボードなので持ち運びが楽ですし、静音タクタイルのおかげで家族に(それほど)迷惑をかけずにリビングで使えるというのが強いですね。必要に駆られて、という仕様でしたが使用感にはとても満足していて、組んで良かったです。


 と、こうして使用場所や目的の異なる山田を組んだわけですが、山田はこういうのを考えて実行するのに敷居が低いのがとても嬉しいしありがたいですね。他の自作キーボードキットだと、ちょっと自分にはこれほどアレコレやろう、やりたいとは思えなかったです。良いな、と思うのと、実際にやれることには違いがあるものです(個人差)。
 とりあえず、自分の中ではこれで山田は満喫しているわけですが、「こういうのはどうだ?」とか、「実際はこうやったけど、別のやり方だとどうだったんだろうか?」というのは色々考えていたりします(現在進行形)。今回、最初はやろうとしていてやらなかった『プラ板ケース』は、結構心残りがあったり(ぺかそさんの『BUILD YOUR OWN KEYBOARDs [compiled+]』の作例にそういうのがあったのです)。

内容的には少し前のものですが、十分参考になるので未読でしたら是非!


 初号機での自分の山田の仕上げ方は、『デスクでガッツリ使う』ためのものでしたが、逆に弐号機では『色々な場所に持ち運べる』をテーマにしています。『プラ板ケース』の山田については、その中間というか……『持ち運べるけどガッツリ使える』みたいなイメージですね。何か矛盾ぽいですが。
 プラ板て、まあ軽いわけです。そして木の板を切ったり削ったりするよりは楽だと思います(まあ、調整するという点で別の難しさはあると思いますが)。それをシンプルに組んで、塗装して……軽くて簡易的なケース、という感じですね。山田はキットそのままでも(マスキングという荒技で)使えるキーボードですが、基板保護を考えると、やっぱり多少の不安はあります(置きっぱなしなら何の問題もありませんが、頻繁に持ち運ぶのであれば)。そこで軽めのプラ板ケースというわけで。保護も出来るし、見た目も自分好みに出来ます。中に詰め物をすれば打鍵音や打鍵感も調整できますし。……固定がちょっと課題ですが。

 こうして色々考えてくると、また山田が欲しくなってしまいます。これ、自キ沼にハマっていない人には「同じキーボードを何故……?」ってなるところでしょうか。自キ沼にハマっている人でも「なんでわざわざ同じものばかり……」という感じでしょうか。まあ、自分にピッタリすぎたので仕方ないのです。山田は罪なキーボード(言いがかり)。

 導入コスト、難易度共に低めなので、これから始める人、ちょっと遊んでみたい人には是非とも山田を検討していただけると、非公認山田推進委員会(自称)としては嬉しいです。

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