【自キ】自作キーボードを設計してみよう 1.スタート編【設計】


 こんなブログを読んでいるあなたは、おそらく自作キーボード愛好家のおひとり、もしくはキーボード全般がお好きな方でしょう(レアケースとしては、私の別名義小説の読者というほとんど考えられないケースもありますが……)。そうであれば、お手元には自慢のキーボード、愛着のあるキーボードがあるかもしれませんね。

 キーボードは、基本的に買うものか、組み立てるものだと思います(自作キーボードがマニアな好みの世界というのはここでは置いておきましょう)。ですが、自分でレイアウトから決めて、作れるとしたら……? カスタマイズキーボードは決められたテンプレートから選び、自分好みにしていくものですが、それよりもさらに先を目指せるとしたら……? まあ、これをお読みの方の多くはその可能性を知っていらっしゃるでしょうし、すでに何作も設計された方もいらっしゃるかもしれません。

 今回は、このブログの読者であろう方々の中でも、自作キーボードを使っている方の中でも「いつか自分で設計してみたいな」と思っている方向けの、筆者である芥川と一緒に成長していく企画となります。

 ……途中で追い越されると思いますが、まあそれは想定の内なので泣きません。たぶん



 まずは、企画を進めるに当たって私のスペックをざっくり書いておきましょう。

・基板設計経験:自設計キーボード『Act-JP52』の設計で初めてKiCadに触れた

・プログラミング経験:ほぼ無し(ファームウェア作成でお手本を見ながらコードを書いた程度)

・自作キーボード経験:ほぼ10ヶ月(記事作成時点)

 プログラムも設計も未経験の状態から自作キーボードの設計を目指しています。その上で、この企画では【1】空中配線【2】基板設計のふたつの手法で『マイキーボード』の製作を目指していきます。

(すでにこのブログ、筆者をご存知の方は既知の通り、【1】については達成済みなので私の愛用する『Act-JP52"零式”』での経験を基にまとめていきます)


 さて、私がどういう人間で、ほとんどスキルも無い状態で自作キーボードを設計しようとしているのが分かっていただけたところで準備に入りましょう。

 まず、必要なのはPCです。もちろんプレイヤーキャラクターなどではなく、パソコンです。統計的にはPCを持たない方も増えているということですが、残念ながら自作キーボードを作ろうというところでは必須となります。……まあ、キーボードにこだわる人がスマホ・タブレットオンリーの環境というのも個人的な印象としてあまり無いのかなと思うので、お持ちかなとは思いますが。

 次に、『Inkscape』または『Adobe Illustrator』といったベクターイメージ編集ソフト。これはいわゆる『トッププレート』、『ボトムプレート』といったキーボードのパーツを作成するために使用します。詳細は必要になるタイミングで触れます。

 そしてさらに、ファームウェア制作に必要となる『QMK MSYS』と『テキストエディタ(プログラミング用途に使用できるもの)』も重要です。これを利用し、キーボードの外見をした工作物をキーボードとして機能させるファームウェアを作り、使用できる状態にします。詳細はこちらも必要になるタイミングで触れます。

 最後に、基板設計で必要となる『KiCad』ですね。これは自作キーボードのみならず、電子工作で使われる基板設計ソフトの一種、ということで良いかと思います(おぼろげ)。詳細は必要となるタイミングで触れますが、『KiCad』は以下のリンク先から入手してください。(ただし、環境によっては不安定になる場合があります)

KiCad

 以上のものが必須、できれば必要といったものになります。KiCadについては基板設計をするのであれば必須、というものですね。これらを準備したら、自作キーボードを作るために必要な機材、ソフトは準備完了です。


 次回は『2.レイアウト編』です。

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