【自キ】とりあえず自作キーボード沼に片足を突っ込みたい人に芥川がオススメするキット【日本語配列】


 自作キーボードに興味を持っても、その多くが英語配列であることに気が付くと「あ……」となってしまうかもしれません。よほど英才教育的な環境で育つか、ゲーミングキーボードを愛用してこない限り、多くの日本人は日本語配列でPC/キーボードに触れるかと思います。そうすると自作キーボードに多い英語配列というのは「なんじゃこれは……??」となるのも、まあ無理はないと思います。

 そうして自作キーボード沼への突入を躊躇するのは、よく理解出来ます(自分がそうでした)。しかしながら、日本語配列に対応した自作キーボードが無いわけではありません。今回は、私が使用している日本語配列自作キーボードをそれぞれの特徴やオススメポイントに触れながら紹介したいと思います。

(なお、過去に触れたことのあるキーボードなので、このブログをよく訪れるという奇特な方には既知の情報が多いかもしれません)



・Yamada75 Go シンプル版

https://booth.pm/ja/items/4222144

 芥川が自作キーボード沼に踏み出すきっかけとなった堕落猫さん設計・頒布のキーボード、『山田75号』。今回ご紹介するのはその『シンプル版』と呼ばれるキットです。

(なお、シンプル版そのものは未入手です。ここでは初期版のボトムプレートレス版を基に記述します)

これは初期のFR4プレート版


 山田75号自体は何度もこのブログで触れていますが、このシンプル版はフルアクリル化されたキットのトッププレートと基板のみの、初期の山田75号と同じ構成にシンプル化したものとなります。フルキット版とくらべてお手頃価格になっているのが、手を出しやすくて良いですね。スイッチソケットを使用したホットスワップ対応なので、後からキースイッチを交換できるキーボードというのも安心感、嬉しさがあります。

 特徴としては、まずはボトムプレートレス構造であること。基板に直接ゴム足を取付けて使用します。ショート防止のためにソケットやProMicroにマスキングすることで対処している、とても割り切った仕様ですね。使用上の問題点は特に感じられませんが、強いて上げるのであれば、軽めなのでデスクの表面次第では少し動きやすいかもしれませんね。

 二つ目としては、やはり手軽さでしょう。キー数自体は多いですが、スイッチソケットのはんだ付けとマイコンのはんだ付けで済むので、はんだ付けが苦手な人でも時間をかけてじっくり取り組めば難しいというほどでもありません。というか、注文時にはんだ付けをお願いできる有料オプションが付けられたら解決する部分ではあります

 TKLサイズで使いやすい、ゆったりとしたレイアウトなのでコンパクトキーボード未経験の方に安心してオススメ出来るキーボードです。

 なお、もっと質感を向上させたい……という時にはアクリルプレートセットを追加購入してアップグレードも可能なので、そこも魅力的ですね!(追記:2023年8月22日現在、アクリルプレートセットはラインナップから無くなったようです)

フルアクリル版(ProMicroバージョン)



・Guide68

https://booth.pm/ja/items/4478455

 自キ温泉ガイドとしておなじみの、サリチル酸さん設計・頒布の英語配列キーボード、『Guide68』。ロウスタッガードな分割キーボードです。


 日本語配列をオススメするのでは……? と混乱された方、ご安心下さい。エンターキーはISOエンターを使えませんが、同じくサリチル酸さんが頒布されている『Acid Caps JP』を使えばあら不思議! 日本語配列として使用できるのです!!

(重要なのはJIS配列ではなく、日本語配列だということ。規格的にはJIS規格のものではありませんので)

 スイッチソケット非対応、ダイオードのはんだ付けが必要という点でやや敷居が高く感じるかもしれません。ですが、ダイオードに関してはリードタイプダイオードを使えば難易度は下がりますし、キースイッチに関しては交換はし難いですが、頻繁に変えることが無いのであれば問題ないかと思います。

 このキーボードはお手頃な値段でロウスタッガード分割キーボードのキットを手に入れられるという点、そして日本語配列から英語配列への移行を視野に入れた運用も可能だという点が見逃せません。Acid Capsはサリチル酸さんが発注して自宅に在庫させる関係で一度に多くは在庫を抱えられないようなので在庫切れのタイミングもあるかと思いますが、ご本人的にはなるべく頒布できる状態を維持したい意向のようなので(今後変わることもあるかもしれませんが)、キットとキーキャップを揃えての購入が個人的にはオススメです。そこから英語配列を試すのもアリですし、これを作例としている『自作キーボード設計ガイド』を手引きとして自分で設計してみるのも良いと思います!

 組み立てという点では山田75号よりはやや大変ですが、落ち着いてじっくり取り組めばはんだ付け初心者でも出来ないということはないと思いますし、他のキーボードを組む際にその経験が活かせると思います。やらなければ、いつまでも初心者なので(自分への戒め)。




 まだまだ自分も経験が浅いのでオススメ出来るのがこのふたつだけになってしまいますが、お値段を考えなければサリチル酸さんが設計されたJ73GLGL516の組み合わせも組み立て難易度があまり高くないのでオススメです。その他、私が所有していないだけで日本語配列対応キーボードはまだありますので、是非調べて自作キーボード沼にハマって下さい!


この記事はGuide68 v0.1で書きました。

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