【自キ】あえて(?)ロウスタッガードのシンプルなキーボード【設計】


 自身2作目、Actyシリーズとしては1台目となるActy-45。45キーのロウスタッガードで、シンプルにまとめつつ自分なりのこだわりを込めたキーボードです。この手のレイアウトは(細かなキーサイズ、配置に違いはあれど)自作キーボードとしては(悪い言い方をすれば)ありふれたデザインですが、昨今のエルゴノミックデザイン、左右分割や薄型需要といったものを考えると、今となってはメジャーなものではないのかもしれません。

 しかしながら、学校や職場で使うキーボードがデザイン性や使用感に優れたキーボードであるということは難しい部分もあり(持ち込み禁止、貸与PCに付属・内蔵のキーボードを使わざるを得ない等)、職場との変化を嫌う場合はロウスタッガードなキーボードを選ばざるを得ない(好み、好みではないかは問わず)ケースもあるでしょう。今回は、そんなケースを想定して『今となっては革新的ではないロウスタッガードキーボード』をシンプルに設計してみようと思います。

需要? そんな言葉は私の辞書にありません



・物理配列

 物理配列というのは、所謂ロウスタッガードやカラムスタッガード等の『キーがどのように物理的にレイアウトされているか』というアレですが、今回は冒頭に書いた通り、ロウスタッガードを消極的、しかし積極的に(?)選択します。



 Not for Akutagawa、つまり私(芥川)向けではない、ということで『Nacty』としました。キー数46になったため、Nacty-46

 バランスとしては個人的好みにやや届かないところはありますが、あまり奇をてらいすぎずといった感じです。ただし、ホームポジションでの左右キー数についてはバランスを取っています。Zキーの配置も、一般的なロウスタッガードで見られるズレ方ですね。(私はQAZが同幅でズレるのが好みです、打ちやすいので)

 テーマが『今となっては革新的ではないロウスタッガードキーボード』であるため、特に特筆すべき点も無い物理配列です。スペースキー(相当のキー)が2Uであることが多少一般的ではないかもしれませんが、無くはないデザインです。個人的に日本語配列を愛用するため、(日本語配列で使う場合に)変換・無変換キーを割り当てるキーはスペースキーの左右に置きたいという好みのため、それを意識したキー配置にしてあります。それぐらいですかね。



・論理配列

 どのキーに、何が割り当てられているかが論理配列ということになります。キーマップ変更サービス(Web、アプリ)を使えばどうにでもなる部分なので、ここではあくまでもデフォルトとして設定する『ありふれた』キーマップについて触れていきます。



 英語配列を意識しつつ、キー数の関係で調整しています。基本的な部分はQWERTY配列です。古き悪き配列と言えるのかもしれませんが、ノートPCやデスクトップ標準のキーボードがこれなんですから、仕方ありません(?)。職場や学校で使う(貸与)キーボードも(日本語か英語かという問題はありますが)こんなものでしょう。ですよね?(古い人なので、最近の学校の状況知りません)

 基本的に、この手のキーボードはQWERTYに数字やFnキーをlayerで仕込みます。私もそうしています。なので、Qが1でありF1という感じですね。さらにコンパクト(30%とか)になると、アルファベットキーにもモデファイアキーとしての役割を担わせたりしますが、これだけキーがあれば(ただ文字入力で使う程度であれば)必要ないでしょう。たぶん。

 空白のキーはスペースキーを割り当てていますが、3つあります。どれを使ってもスペースキーですが、長押しするとlayer移動させる役割を担わせています。右下のFnというキーもlayer移動を担うキーですが、Nacty-46においては長押しするとlayer1に移動するキーといった感じに使用されています。本来であれば単押しで別のキーの役割を担わせるべきだと思いますが、とりあえずの構想なので今はこのままで。

 スペースキーの真ん中、2Uのキーにも割り当てすることは可能ですが、使うマイコンの関係でlayer総数を4としたので、今回は割り当てていません(layerは表層に当たる0とそれ以下の1~3までの、計4)。ですが、よほどキーボードを使いこなす人でもないと、これで十分だと思います。プログラマーには足りないかもしれませんが……。私はプログラマーではないので、その辺りはわかりません。

 これはあくまでもデフォルトで設計者(芥川)が設定したキーマップですから、もちろん変更も可能です。標準ではQMKファームウェアを使っていますが、そもそも別のファームウェアで作り替えれば違う利便性が産まれるし、自分好みの使い方でファームウェア、キーマップを変えることこそ自作キーボードの面白さのひとつ、なのではないでしょうか?



 正直なところ、面白みのないキーボードだなと思います(苦笑)。とはいえ、このキーボードの目的は学校・職場と自宅でのキーボード環境の差異を少なくすることです。これは低い方に合わせる作業のため、革新的なアイデアの無い私ではこういった面白みの無いものになりますね(苦笑)。

 現時点でこれを作る予定はありませんが、『こういった方向性もある』という気付きを得たので何かしらに活かされることでしょう。……もしかしたら、手が空いたら作るかもしれませんが、未来のことは未来の自分に任せましょう!


この記事はActy-45で書きました。

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