【自キ】続「なる早、楽にオリジナルの自キを組んでみたいんだけど」【設計】

 前回の記事では甘い話は無いという、ちょっと厳しめなお話でした。しかしながら、タイミングによってはそんな甘いお話を実現できそうな、素晴らしいアイテムが存在しています。

 今回は、便利な基板のお話です。



 前回の記事を読んで、「あれ?」と思った方は少なくないのかもしれません。何故なら、明らかに「なる早で、楽に」キーボードを作れそうなとあるアイテムが紹介されていなかったからです。それがSU120です。

 私自身、この基板の存在を知らなかったわけではありません。ですが、自分で使ったことの無いものを安易に紹介するのも時と場合を選ばなければならないと思っていました。今回は、私自身がまだ使ったことがないという前提のもと、紹介したいと思います。

(最初は書かなくても良いかなと思ったのですが、まあ偉そうに前回の記事を書いたので、これも書いておかないといかんかな、と)


 SU120はe3w2qさんが設計した自由なレイアウトを組むことが出来る基板で、キースイッチを載せる基板を繋げていくことで様々なレイアウトのキーボードを組むことが出来るというものです。

自作キーボード基板SU120の紹介

 スイッチソケットをはんだ付けすることが可能なので、実は単純な空中配線と比べて完成後の調整(キースイッチの変更)が容易です。実はActy-45の製作前は、この基板を使ってレイアウトを組もうかと考えていました。色々あって結局、アクリルプレートと空中配線による組み立てになりましたが、私個人の目には魅力的な選択肢でした。


 国内ではTALPKEYBOARDさんで基板、オプションを購入できますが、ライセンスに従って基板製造業者に直接発注することも可能です。(当初はそれだけだったそうで、後にTALPKEYBOARDさんでの取り扱いが開始されたようです)


 SU120の魅力的なところは、やはりソケット対応可能になる点と、必要最低限のキーボードを構成するパーツが無理なく組み付けられる点でしょうか。このあたりはただ空中配線をするというだけではなかなか難しい部分で、基板ならではの利点とSU120ならではの自由さを活かして確実に、それでいて制限の少ないトライが可能だと思います。

 不安点があるとすれば、基板がダイレクトに最下層に来るタイプの組み立てにそのままではなるところでしょうか。これは受け皿的にトレイケースまたは類似するものを用意するか、マスキングしてゴム足付けて……というので回避できるといえばできますが。そこもまた、自作キーボードならではの自由さで楽しむ部分かもしれませんね!


 SU120と同系統のアイテムとしては、所謂『狭ピッチ』と呼ばれるキー間が狭いレイアウトに対応した基板、te96もあります。狭ピッチで作りたい場合はこちらを検討するのも良いかもしれませんね。


 さて、今回は主にSU120を紹介しましたが、書いておいてなんですが、自分が未使用のものに対してああだこうだ書くのはあまりよろしくありません。じゃあ何で書いたんだといえば、冒頭に書きましたとおり、厳しいことを書いておいて「自キは甘くありません!」みたいなことを言っているくせにもう少し簡単かもしれない方法を知っている、というのは何だか嫌な大人だなぁと。なので、知っているものということでSU120を紹介することにしました。

 自作キーボードは誰かに迷惑をかけなければ自由に楽しめば良いと思いますし、私自身がまだまだ初級者の域を出ていないと思いますので(本来は)偉そうなことは言えません。「そういうのもあるんだな」と、選択肢を広げることにこの記事、そして先日の記事が活きるのであれば書いた意味があるかなと思いますが。


 これを読んでいる、これから自分のためだけのキーボードを作りたい方が、なるべく早く完成できることをこの場にて勝手にお祈りいたします。


この記事はActy-31で書きました。

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