【自キ】芥川的、ファームウェア作成手前の躓くポイント【ファームウェア】

 先の記事で「QMKわからん……」とぼやきましたが、幸いなことにサリチル酸さんに助けていただいて、環境構築からファームウェアを焼くところまでの流れが実行できました。貴重なお時間を割いて頂いて、あらためて感謝を。とても助かりました!


 以前ファームウェアを作った際は無理矢理作って帳尻合わせ、という感じでしたが……正しい手順、作法(?)について現状(22/12/7現在)での流れを教わりました。その上で、初心者視点でQMK Firmwareを使う上でどこで躓きやすいのかを、自分のためにもまとめておこうかと思います。とはいえ、芥川自身の経験から推測できる部分まで、ですが。



・そもそもの環境構築がプログラムに縁遠い人間には難しい

 これは個人差があると思いますが、簡単にでもプログラムに触れたことがない人間にはとにかく敷居が高く感じられてしまいます。実際にやってみるとそうでもない面もあるのですが、先入観というのは馬鹿に出来ないものでして。「QMK? git?」と、まあ入口の時点でアワアワしてしまうのですね……。

 先入観を乗り越え、Win環境であればQMK MSYSをインストールしてやってみよう、となっても命令のルールが色々あるし、解説記事を探して参考にしようとしたら古い記述だったりで参考にならなかったり……。もちろん、しっかりと根気よく探せば現在のルールで書かれた記事があるのですが、それを拾うのがまず一苦労です。「記述のルールが変わりました」なんて、何も知らない人間にはわからないですからね……。

 そして、これは自分のケースですが、githubの使い方というのがもう訳が分からないといった状態でした。管理の仕方、push? merge? clone? いやもう、ファームウェアを作る前に知らないといけないことが多くて、環境構築の時点で四苦八苦しましたね……。教えていただきながらやってみると、(自分が思っていたよりも)スムーズに進みますが、これを色々調べながらとなると……ちょっと、いや、かなり難しいです。

(実際、教えていただく前の自分がそれでほぼ挫折しかけています)

 そしてこれは今ではマシになってきている、ということかもしれませんが……わからない分野の英語を訳しながら取り組むというのは、かなり根気の要る作業です。翻訳サービスが発達してきたとはいえ。


22/12/8追記(確認用メモ)

 github desktopQMK MSYS、テキストエディタは必須環境(Win環境。github desktopは必須というわけでもないが、あった方がわかりやすく、やりやすい)。テキストエディタは使いやすいモノで良い。

 qmk firmwareをgithubでフォーク、自分のQMK環境からgithub desktopを起動しローカルにクローン。

 QMK MSYSのセットアップは qmk setup 、カレントディレクトリの確認には pwd 。ディレクトリへの移動は cd ( cd qmk_firmware )。上手く行かない場合は、qmk firmwareのフォルダがローカルのどこに作成されているかを確認し、パスを指定して移動( ex. C:\Users\ユーザーネーム\Documents\GitHub\qmk_firmware )。基本的には真っ新な状態でqmk firmwareを入れるはずなので、 cd qmk_firmware で良い(筈)。

 hexファイル(ファームウェア)を作成する場合は make キーボード名:default 。日本語関連キーを入れている場合は #include "keymap_japanese.h" を keymap.c に含める。


・githubの仕組みに対する『恐れ』

 これはもう人による、というところですが……自分はgithubの仕組みに怖さを感じます。まあそれは思い込みと未知への恐怖心による部分が大きいのですが、「操作を間違えたらどうしよう」というのが結構、大きいのかなぁと。

 マスター、ブランチという概念(仕組み?)はなんとなく理解出来ても、実際に操作したと時にフォーク元に悪影響を与えないか、という恐怖心がありました。実は、それは画面共有で見ていただきながら操作していても感じた部分で、自分はまあ極端なケースかもしれませんが(ビビりなので……)、多少そういったことを感じる人もいるのではないかな、と。そういうのもまた、躓く要素なのかなと思いました。


・変わっていく環境に自分も資料も追いつかない状況

 これはまあ、努力不足と言われてしまうと反論できない部分ですが、正直なところ変わっていくQMKに対して自分の学習がなかなか追いつきません。そして、ネット上で触れられる資料もまた、なかなか追いついていない部分が見られます。

 努力不足の指摘に反論できない、としているのは、まあそういったものに対応している人が実際にいて、手助けしてくれるありがたいコミュニティが存在しているという現実があるからですね。……なかなか飛び込むのに勇気が要る、という人もいるでしょうから難しいところですが(自分は結構、ビクビクしながら入っていった人間です)。

 まあそんな面もありますが、実際の所「よし、自作キーボード始めるぞ!」となった時に、いきなりコミュニティに入るよりは自分で色々調べて……という人は少なくないのではないでしょうか。その先にコミュニティがあって、「もっと色々知りたいから入ってみよう」となるパターンはあるのではないかな、と。そういう人にとってはまず、ネットで調べて情報を集めるというのはスタンダードなやり方で、そこで集まる情報が古いとなると手詰まりになりやすいでしょうね……。自分のように。



 ファームウェア絡みで他の方とやり取りをしていると、「皆さん凄いな、こんなに(芥川視点で)難しいことをやっているなんて」と思います。道筋を照らしていただいて(というか補助されながら)歩いたことでどうにか環境構築、ファームウェア作成の流れを実現できましたが、これをひとりでやるとなるとやっぱり最初は難しいと思います。やってみると案外どうにかなるものも、入口で躓くととても難しいものに見えてしまいます。そこを乗り越えられるかどうかが、まずポイントなのかもしれません。

 自分の経験を活かして、これから自作キーボード設計を始める人の参考になるような何かを残せたら良いなと思いますが、自分の成長速度よりも圧倒的に早いQMKの変化を前にしてそれはかなり困難です。特に、今は大きな変革期のようなのでQMKもVIA(Remap)もこれまでに残されていた資料では追いつかない面が増えていくでしょう。これが専業なら、逐一それに対応した何かを残せる(というかそれが仕事でしょう)のですが、そうではありませんからね……。

 自分もひとりの初心者として、分かりやすく取り組めるような、何か上手い方法は無いのかなと考えますが……う~ん……。

 とりあえず、教わったことを復習して、さらに細々としたことも身に着けていくしかありません。自作キーボードの世界ではこの人、みたいな人間になれるともなろうとも思いませんが、相談された時に答えられる、もしくは解決へのヒントが出せるような知識と経験は身に着けておきたいですね。自己満足ではありますが。


23/01/23追記

この辺りのことも含めて、自作キーボード設計を始める上で参考になる同人誌が頒布されたのでご興味のある方は是非チェックを。

自作キーボード設計ガイド Vol1 設計入門編

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