【自キ】O51Go ケースレス試作版を組む【オーソリニア】
サリチル酸さんの設計したキーボード、O51Goの試作版をコミックマーケットC103で手に入れられたので、そちらを組む記事となります。O51Goに関してはサリチル酸さんの記事等をご参照下さい。
・初めてのオーソリニア
自分で作るキーボードのレイアウト候補にしたことはあっても、実際に組んだことも使ったことも無いのがオーソリニアでした。今回、サリチル酸さんがロウスタッガードのR47GoとオーソリニアのO51Goを同時に発表されて、ロープロファイルのキーボードという点が個人的に引っかかっていたので(Choc V1を使ってあまり好みではないと思ったため)自分では手にしないかなと思ったのですが……試作ケースに組んだO51Goの打鍵音が聞ける動画をサリチル酸さんがTwitter(現X)に投稿され、そのコトコト音に興味を引かれました。
実際にはケースの素材が変わること、試作ケースには色々と詰め物をして工夫されている点から、このままの音にはならないであろうことをサリチル酸さんから伝えられていましたが、それでも興味深いものでしたのでどちらかを試したい、絞るならまだ使ったことの無いレイアウトであるO51Goかなと思いながらC103での展示を待とうと思いました(その時点では頒布するとは思っていなかったので)。
で、C103開催直前に公開されたサリチル酸さんの『お品書き』にO51GoとR47Goのケースレス試作版が入っており、悩んだ末に「どちらかを手に入れたい、出来ればO51Goを」と思うようになりました。両方手に入れたら良いじゃないか、というのも頭を過ぎりましたが……現状の私の環境、状態で両方ちゃんと組んで、ちゃんと使えるか? という部分に疑問が有り、いわゆる『積み』にはしたくないよなぁ……ということで、まだ使ったことの無いオーソリニアであるO51Goを優先することにしました。
(どうしても欲しければ正式版の頒布を待てば良いだけ、というのもありましたが)
・無事にO51Goケースレス試作版をGet
C103、2日目。サリチル酸さんのサークルが参加されている日です。私は早めに入場できる『アーリーチケット』に当選できていたので、早めの入場で中に入れました。
(自キも大切ですが、薄い本も大切なのですげふんげふん……)
活気としては、新型コロナ蔓延以降で最もあったんじゃないかと個人的に感じられる程度には活気があったように思えます(想定来場者数がそもそも違いますが)。実情としてはコミケ準備会のレポート等が正しいので、気になる方はそちらをご覧ください。
話がやや逸れましたが、無事にサリチル酸さんのところへと辿り着き、まだ混雑していないようだったので少しお話を聞きつつmoimateさんから発売予定のアケコン『Rushbox』のプロトタイプを触らせてもらい(ケースデザインをサリチル酸さんが担当して、moimateのゆかりさんと共同開発で作っているそうです)、気になっていたO51GoとR47Goも触らせてもらいました。
アケコン『Rushbox』は触った感じ質感として「これは良いなぁ」という印象で、格ゲーが好きだけど格ゲーが苦手という私には欲しい方向に傾きつつも、即決するには難しいアイテムという感じでした。個人的に懸念されるのが斜め方向の入力で、所謂『波動コマンド』を入力する際に↓、↘、→、Pといった入力が↓、↓+→、→、Pという入力になるみたいなのですが、これは結構不器用な私には相当慣れが必要かも……と思えます。ただ、サリチル酸さんと話している中で最近の格ゲー(というかスト6)で見られる『モダン』操作だと細かいコマンド入力は不要になり、それなら楽しめるのかな……? 下手でもコマンド入力したい、となると茨の道ですが、そういう意地を無くせば楽しめるのかもしれません。
また逸れましたが(苦笑)、試作ケースに組まれた状態でしたがO51GoとケースレスのR47Goを試打させてもらった結果、やはり当初の希望通りO51Goをお迎えすることにしました。試作ケースに組まれたO51Goの良さが決め手と言えなくもないのですが、ケースレスでもカッコイイこと、打鍵した感じではロープロファイルでも不満が無かったことから、サリチル酸さんのオススメの構成で組んで使ってみたくなったからですね。
・今回組み込むもの(用意するもの)
今回の基板はPCBAでソケットが装着されており、マイコンボードも別途用意する必要が無いため(いわゆるMCU直付けであるため)、用意するのはキースイッチとキーキャップのみとなります。
今回、「これなら良いかも」と思ったのが展示用にされていた試作ケース版のO51Goだったので、ケースレスですがそれ以外の仕様は展示用と合せたいと考えました。なので、Choc V2のGHOSTとXVXプロファイルのキーキャップを選択しました。現状、国内で探すとなると入手できるショップは限られていますが、私は購入しようと思ったタイミングで第一候補のショップさんが丁度品切れだったことと、今後このキースイッチで自分でもキーボードを作ってみたいと思ったことから某amaz◯nでキーキャップとともにスイッチを注文してみました。ちなみにキーキャップの方は遊舎工房さんの出品になっているものです。スイッチは出しているブランドの公式かな? 90個入りと、ちょっと多い気もしますが……。
・組み立ては難しくない
PCBAされているおかげではんだ付け作業が無いため、組み立て自体は楽です。ビルドガイドが現時点は他のキーボードのもの(J67G)を流用という状況ですが、特に問題なく組めると思います。
ロープロファイルをまともに扱うのは初めてなので、今回は特にルブ等はせずに組み込みます。ホットスワップ対応の基板なので、気になれば後でやれば良いでしょう、くらいの気持ちです。
組み立てる行程で特に難しいところは無いように思います。アクリルの保護紙を剥がすのが大変なくらいですかね?(苦笑) はんだ付け作業も無いので、とても楽に組んでいけます。年末から目の調子が悪かったので、組むのは大変かなと思いましたが、細かく見なければならない作業も無いので大丈夫でした。
個人的な苦労と言える苦労は、キーキャップのどれを付けるか、というところでしょうか。フラットなプロファイルであればどの位置にでもサイズさえ合えば付けられますが、行毎に形状が違うキーキャップですと適切な位置が求められます。今回選んだXVXプロファイルは行毎の形状が異なるキーキャップですから、使いたいキーキャップが使いたい位置に選べないこともあります。今回のケースですと記号系に色々出てきました。その辺りは代用するしかありません。
楽なのはフラットで薄い、MX互換軸と同じ十字軸受けのキーキャップを使うことでしょうね。ただ、この辺りは好みもあるので、なかなか難しい部分です。
・初めてのオーソリニアの感想
今回、初めてオーソリニアを組んで、使ってみました。キーボード自体良いというのは確かだと思いますが、個人的にそれ以上にロープロファイルでも打鍵感が好みのものがあるのだと知れたのがとても大きい体験になりましたね。Choc V1の茶軸を使った時に「ペチペチ感がどうにも好みじゃないなぁ……」と思いましたが、今回使用したGHOSTはペチペチ感は殆ど無く、MX互換軸に近い打鍵感だと思いました。あと、久しぶりにリニア軸を使いましたが、もっとリニア軸を使っても良いなとも思いました。
オーソリニアというレイアウト自体に注目しますと、カラムスタッガードとも異なる使用感があります。可動域に対する自然さというものを無視すれば、非常に分かりやすい配置という感じでしょうか? ただ、私は頻繁にカラムスタッガードと入れ替えるのは止めた方が良さそうです、微妙に感覚が違う気がしているので(不器用なんです)。
・O51Goはオススメか?
私個人の好みでの印象となりますが、GHOSTのような打鍵感のロープロファイルであれば、O51Goはかなりオススメ出来る気がします。難しいのは記号系のキーをどこに当てはめるか、というところですが……中央のTGB、YHNとの間にある部分への詰め方とか、打鍵時の運指次第でこの辺りは慣れたりなんだりするのかなと思います。私は若干中央のキーがまだ不慣れなので『ー』とかを打ち難い感じがありますが、それ以外はわりと早く慣れそうな感じですね。
構造がとてもシンプルで、組み立てが簡単なキットでしたので(正式版ではケース含めた組み立てになるかもしれませんから、また変わるかもしれませんが)まだ自作キーボードに慣れていない人でも苦労なく組めるかもしれませんね。個人差はあるかと思いますが。
この記事を書いている段階ではまだ正式頒布されていないO51Goですが、正式に頒布された際には、オーソリニアを試したいなと考えているタイミングで導入するのは検討の余地があるのではないかなと思います。デザイン的にも薄さ、サイドの余白がスマートかつお洒落に私は思いますので、見た目的にもオススメです。
一方で、難しい点としてはキーキャップの選定でしょうか。ロープロファイルを活かしつつ、干渉しないChoc V2に対応できるキーキャップを選ぶことになるのですが、レイアウト的にキーキャップの表記と一致させられるかどうかは、なかなか難しそうに思えます。使ってみてXVXプロファイルは良いなと思えましたが、刻印の一致という点では不満が残るものとなっています。このあたりはなるべく低くてフルボトムさせた際に干渉しないキーキャップで、かつ刻印が一致させやすいものを探すor待つしかなさそうです。
あまり大したことは書けませんでしたが、参考になりましたでしょうか?
初めてのオーソリニア、初めて気に入ったロープロファイルといった「初めて」の多い自作キーボードとなりましたが、とても良い出会いになったと思います。自分でもGHOSTを使ったキーボードを作ろうかなと思ってしまったくらいです。思っていた以上に気に入ったので、ガシガシ使っていこうと思います!
この記事はO51Goで書きました。
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